高分子化學
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結晶性高分子の結晶領域の弾性率
第3報ポリエチレンテレフタレート, ポリ塩化ビニリデンおよびセルロース
桜田 一郎伊藤 泰輔
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1962 年 19 巻 205 号 p. 300-306

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抄録

ボリエチレンテレフタレート (PET), ポリ塩化ビニリヂン (PVCl2) およびセルロース (Cell) の結晶領域の弾性率 (E) をX線的に測定し次の結果を得た。
PETに関する結果はDulmageおよびContoisの報告した値 (140×104kg/cm2) の1/2である。PETの結晶格子および試料の応力-伸び図には, 前報でポリオキシメチレンについて示されたと同じ特徴が見出された、PVCl2に対する低いEの値は前報で得られたボリプロピレンのEの値と同じ大きさであり, またPVCl2の繊維周期が短縮されている事実ともよく対応する. Cellに関する結果は他の著者の示した値とよい一致を示した.

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