高分子化學
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固有粘度-分子量関係の解析
第4報高分子鎖のUnperturbed dimension決定の一つの試み
上出 健二
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1968 年 25 巻 284 号 p. 781-787

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抄録

固有粘度 [η] と分子量Mとの間に成立する, いわゆるMark-Houwink-桜田式 [η]=KmMaの係数Km, aは, 粘度式の適用分子量範囲が非常に広ければ, 高分子-溶媒の組合せに特有な定数とならない場合がある。この場合, 既報 (上出健二, 他: 高化, 20, 512 (1963), 21, 682 (1964), 23, 1 (1966) など) の粘度式の解析理論はそのままでは適用できない。そこで, 適用分子量範囲をより狭くいくつか変えて求めたMark-Houwink-桜田式の組合せを既報の理論で解析してunperturbed dimensionを評価する方法を提出した。この方法を用いてポリ酢酸ビニルおよびポリスチレン溶液の粘度デタを解析してunperturbed dimensionを決定し, 他の方法を用いて得られた値と比較した。

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