抄録
市販高圧法ポリエチレンの代表的な銘柄について分子量分別物の二重結合量を赤外線分析法により測定した. チューブラープロセスの製品では高分子量フラクションほど二重結合量が少なく二重結合量に分布を示すが, ベッセルプロセスの製品ではその分子量依存性は比較的小さい. この結果は分岐度分布と並行的でOaks-Richardsの二重結合生成機構からみて妥当な結果である. 試料によっては二重結合の分布が著しく広いものが見いだされたが, この原因はプロピレンまたはイソブチレンとの連鎖移動によりビニル基またはビニリデン基が生成したためと推論した. これらの試料ではポリマー1分子あたりの二重結合数はどのフラクションでもほぼ等しいこと, プロピレンまたはイソブチレンとの共重合により生成するメチル分岐のためにブチル分岐/全分岐の比が他の通常の試料より低い値を示すことはこの推論を支持する.