高分子論文集
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ポリエチレンイミンの電気易動度と粘度に及ぼすイオン強度とpHの影響
国府田 悦男平田 光男岩井 信次
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1974 年 31 巻 4 号 p. 234-238

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抄録

ポリエチレンイミン (PEI) の電気易動度と粘度を, イオン強度 (μ: 0.03~0.2) の異なるCH3COOH-CH3COONa系とNa2HPO4-KH2PO4系の緩衝溶液を用い, pH4~8の範囲で測定した。極限易動度 (UC→0) と極限粘度 ([η]) のμ依存性は, pH7.0で, また, pH依存性はμ0.05, 0.1および0.2で検討した。さらに, それらの関係から, μ, pHをパラメータとして表わした [η] のUC→0依存性を調べた。その結果は次のとおりである。
(1) UC→0と [η] は, μの増加によって単調に減少する。μ対UC→0と [η] の対数プロットから, μがほぼ0.05以上の域では, UC→0と [η] はμ-0.84に比例して減少することが推定された。
(2) UC→0と [η] は, pH8から6で, わずかに増加し始め, pH6付近で急に増加した後, それ以下のpH域では緩慢な増加を示した。
(3) UC→0対 [η] のプロットは, μがほぼ0.05以上で, 直線となることが明らかとなった。

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