不飽和ポリエステル樹脂の緩和弾性率Er (t) とクリープコンプライアンスDc (t) をガラス転移温度Tgの上下約100℃の範囲で測定し, 時間-温度換算則の成立およびshift factorの温度依存性について検討した. この不飽和ポリエステル樹脂には, 時間-温度換算則が成立し, master curveより予測した短時間のEr (t) は動的弾性率の結果と, 長時間のDc (t) の予測値は実測値と一致した. しかしshift factorの温度依存性は, WLFの式に従わず, Tgを境としてそれぞれ異なった活性化熱で示されるArrhcniusの式に従った. これは不飽和ポリエステル樹脂が非常に橋かけ密度が高いという特徴と関連があると思われる.