N, N-ジメチルホルムアミド溶液中ポリ (N-ビニルカルバゾール) の光イオン解離過程をナノ秒レーザーフォトリシス法により調べ, 二, 三の消光剤系いずれについても, 重合度の増大に伴いイオン解離収率が減少することを見いだした. ジメチルテレフタラート消光剤系について励起光強度効果を詳細に検討し, 高密度励起効果のない条件下で相対イオン解離収率と重合度の関係を求めた. この高分子系特有の挙動を単量体系の結果と比較検討し, 異なる解離状態, イオンへの溶媒和過程に及ぼすミクロな溶媒効果, geminate recombinationの関与が高分子効果の主要因であることを結論した.