1982 年 39 巻 3 号 p. 121-126
3, 5-ジメチルスチレン (DMS) の30℃から120℃の重合温度での塊状熱重合をラジカル開始剤を加えずに行った. この重合温度範囲でのアルレニウスの見掛けの活性化エネルギーは18.7kcal/mQlと求まった. 30℃から40℃の極く限られた温度領城でDMSのポプコンポリマー (PCP) が自然重合で生成した. DMSとアケリル酸メチルおよびスチレンとのボプコン共重合は30℃ですべての仕込みモノマー組成について起こった. しかし, DMSとメタケリル酸メチルとの共重合において, 仕込み中0.3モル分率以上のメタケリル酸メチルが存在するときPCPは得られなかった. 生成ポリマーの組成分析の結果, ポプコン共重合の生長は非選択的な過程であることおよび可溶性共重合体は通常のラジカル共重合で生成していることがわかった. しかし, はじめに発生するPCP共重合体粒子中のDMS組成はきわめて低い値となつた.