抄録
テトラメチルシラン (TMS), ジメチルジメトキシシラン (DMDMOS), およびテトラメトキシシラン (TMOS) のプラズマ重合により合成されるSiOxを主成分とした薄膜からの脱炭素化について, リモート酸素プラズマ照射が及ぼす効果を検討した. 膜堆積基板の位置が酸素プラズマ発生源から離れるに従い, モノマーの種類に関係なく, 堆積膜中の炭素成分は減少した. これは有機シランのプラズマ重合反応中に副生するアルキル基の分解が, リモート酸素プラズマにより促進されたためと考えられる. また堆積した膜の構造は, モノマー構造による差がほとんどなくなり, Siがほぼ完全酸化したSi- (O) 4構造を有していた. これはモノマー構造中のSi-CH3, Si-O-CH3基のアルキル基の分解も促進されたためである. 以上の結果からリモート酸素プラズマ照射は炭素成分の少ないSiOx薄膜の合成に効果的であることが示唆される.