甲子園短期大学紀要
Online ISSN : 2434-0251
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子どもが育つための保育者の環境へのアプローチ
-幼稚園における運動遊びの事例を通して-
柴 ひろ
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2022 年 40 巻 p. 19-27

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抄録

今、子どもを取り巻く環境が大きく変化し、現状から見えてくる課題は大きい。 生活全体が便利になったことで、歩くことをはじめ、体全体を動かす機会が減少し、子どもにとっても体を動かす遊び等の機会が少なくなっている。子どもにとって体を動かす機会が減少していることは、その後の子どもの発達に大きな影響力がある。それは、児童期や、青年期の運動やスポーツに親しむ資質・能力の育ちの減退、意欲・気力の弱まり、ひいては、対人関係などへのコミュニケーションの構築にも影響が及ぶようにもなる。 このような状況を改善するためには、子どもが主体的に体を動かすことが大切である。主体的な身体活動は、子どもの身近な「環境」から育まれる。そして、その「環境」を構成する保育者の存在、保育者の子どもへの細やかな支援、援助が不可⽋である。 本論では、幼稚園における運動遊びへの取り組みの事例をとおして、子どもが育っていくための保育者の「環境」へのアプローチは如何にあるべきかを探究していく。

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