花き振興法制定に伴い、花を生活の中に取り入れて楽しく暮らす「花活」活動を2014年から5 年間行った。花きの人を癒す効用が十分に発揮できると考えられる社会福祉法人や大学、学校、幼稚園などで約3000人を対象にフラワーアレンジメントの体験を行い、その効果を検討した。このうちフラワーアレンジメント(FA)を2018年5 月から2 か所の高齢者デイサービスで複数回繰り返し実施し、認知機能効果を検証した。活動頻度は2 週間に1 セッションで、認知機能検査を半年ごとに行った。3 年間のデータを検討した結果、FAが認知機能の低下や要介護度の重症化を予防することがわかった。
大学の3 つの授業科目における授業実施回の進みと出席率の関係を分析した。すべての科目を同一教員が担当している。その結果、概ね授業実施回が進むにつれて出席率が漸減すること、通常回では行わない⼩テスト回収・テスト対策プリント配布・最終確認テストといった成績評価と直接に関係すると学生が想像することを実施すると出席率が大幅に上昇してその効果は次回まで続くことが判明した。これらより、「授業実施回数の進行にともない学生の集中力が落ちていく。その改善のために適切な段階における刺激は集中力持続に効果がある」と推定した。
今、子どもを取り巻く環境が大きく変化し、現状から見えてくる課題は大きい。 生活全体が便利になったことで、歩くことをはじめ、体全体を動かす機会が減少し、子どもにとっても体を動かす遊び等の機会が少なくなっている。子どもにとって体を動かす機会が減少していることは、その後の子どもの発達に大きな影響力がある。それは、児童期や、青年期の運動やスポーツに親しむ資質・能力の育ちの減退、意欲・気力の弱まり、ひいては、対人関係などへのコミュニケーションの構築にも影響が及ぶようにもなる。 このような状況を改善するためには、子どもが主体的に体を動かすことが大切である。主体的な身体活動は、子どもの身近な「環境」から育まれる。そして、その「環境」を構成する保育者の存在、保育者の子どもへの細やかな支援、援助が不可⽋である。 本論では、幼稚園における運動遊びへの取り組みの事例をとおして、子どもが育っていくための保育者の「環境」へのアプローチは如何にあるべきかを探究していく。
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