2021 年 42 巻 p. 251-268
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2019年秋に借用できた寿岳章子さんの9冊の日記帳について、その文章面での特徴と女子専門学校(以下「女専」)時代の日記の内容を報告する。文章は初期の長文のものから簡潔なものに移り、自然描写は美しく、社会・世相は躍動的に描かれる。比喩、オノマトペなど自由闊達な表現が各所にみられる。女専時代の日記からは、読書の考察の深さ、本人が後に言う「言葉も出なくなる程」凄絶だった受験勉強の実際、女学生時代とは変化した戦争観などが読み取れる。
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