2022 年 65 巻 p. 67-74
我が国の大都市圏では、国際的な大規模イベントが開催され、これらに対応する交通処理が重要な課題である。本研究では、大規模イベント時の交通規制に対応する効果的な自粛要請の方法を提案することを目的とし、2019年6月に開催されたG20大阪サミットの交通行動変化を分析する。具体的には、サミット時の交通行動変化に関するWebアンケート調査から、トリップ自粛意思決定モデルおよび交通手段変更意思決定モデルの2段階の意思決定モデルの構築を行う。これらの分析結果から得られた知見を整理することにより、今後の同種の大規模イベント実施時の交通政策の参考となることが期待される。