2025 年 2 巻 p. 48-
【はじめに】 高齢者に対するリハビリテーションは,適切なコミュニケーションを図りながら実施することが重要である.一方で全盲ろう者は環境の把握やコミュニケーションをとることが困難であり,個別性の高い介入が必要と予測される. 【症例紹介】 80歳代女性で既往に全盲ろうを有していた.自宅敷地内でのADL・IADLは自立していたが,疼痛増悪によりTHAを施行.身体機能・認知機能の低下を認めた. 【経過】 介入初期は訓練拒否があったが家族と連携し,コミュニケーション方法の確立,病棟ADLへの介入を行ったことで信頼関係を構築することができ,段階的な訓練が可能となった. 【考察】 症例の特性に合わせた訓練内容や退院支援により自宅退院に繋げることができた.本症例の経過から,コミュニケーションに障害を有する対象者への介入において,対象者毎のコミュニケーションや入院前の環境などの習慣を尊重した介入の重要性が示唆された.