超高速船の船型として広く用いられるSWATH型船型を対象に、数理計画法による船型最適化計算を行った。計算に際し、全抵抗の最小化の条件と、最小化の際に現れる船型表面のくびれを抑制するための平滑化条件をトレードオフとして体系的に扱い、望ましい船型が容易に得られる方法を開発した。また、極小造波抵抗を与える船型は、没水体hullの中央が大きくくびれ、前後が球形にふくらんだ特異な形状になるが、このような船型は、最近ロッキード・マーティン社よりSLICE Hullの名称で提案されている4つのポッド体をもつ船型に限りなく近づくことになる。このようなSLICE船型についても抵抗計算を行い、SWATH船型と比較した。