2010 年 2010 巻 57 号 p. 105-106
栃木県内から採集したトマトフザリウム株腐病菌 (Fusarium solani f. sp. eumartii) に対し,トマトの主要薬剤7種類の最小生育阻止濃度(MIC)がいずれも1600μg/ml より大きかった。本病菌は,トリフルミゾール水和剤,キャプタン水和剤の実用濃度でそれぞれ94.0%と高率で菌糸伸長が抑制された。また,キャプタン水和剤で本病菌の分生子発芽が著しく抑制された。以上から,本病菌の薬剤感受性が高いキャプタン水和剤は本病の防除薬剤として有効である可能性が高いと考えられる。