ニラ栽培ほ場におけるネダニ類の発生由来は,本ぽでの残存および苗による持ち込みによると考えられる。本研究では栽培終了後に本ぽに残存するネダニ類密度を減少させる方法として,冬期の複数回耕うんによるネダニ類に対する密度低減効果を検討した。その結果,2回耕うんでは密度低減効果が不十分であるが,5回耕うんでは,慣行に比べてネダニ類の密度は低下した。また,5回の耕うんによりニラの残さ重量は小さくなった。このことから,冬期における5回の耕うんはネダニ類の耕種的防除法およびニラ残さの処理方法として利用できる可能性が示唆された。