2016 年 2016 巻 63 号 p. 110-112
千葉県内のナシ園から採取したチャノキイロアザミウマについて,ナシ葉を餌とした場合の各発育段階の発育期間,産卵数,雌成虫生存日数について調査した。設定温度 (T) と発育速度 (発育日数の逆数;D) との直線回帰分析により,産卵から羽化まではD=0.0046T-0.0514 (r2=0.996) の式が得られ,同期間の発育零点は11.2℃,有効積算温度は228.6日度と算出された。雌の産卵前期間は,22~28℃では2~3日であったが19 ~16℃では6~10日と長かった。産卵数は22℃で最も多く約50個だった。産卵した雌の平均生存日数は28℃では15日,16℃では53日であった。