関東東山病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-2879
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報文
病害の部
  • 井鍋 大祐, 市原 実, 斉藤 千温, 中村 浩也
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 1-2
    公開日: 2017/12/26
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    自走式蒸気処理防除機を利用した過熱水蒸気処理がイネ紋枯病菌の菌核に与える死滅効果について検討した。菌核をポリエステル・ポリエチレン製メッシュ袋に入れ,水稲収穫後の圃場の地表面に固定した後,本機を0.5km/hの速度で走行させ,過熱水蒸気を処理した。その結果,無処理区では全ての菌核で培養後に菌糸の生長が認められたが,処理区では菌糸の生長が認められる菌核はなかった。以上から,本機を利用した過熱水蒸気の処理は,イネ紋枯病菌の菌核に対し,高い死滅効果があることが明らかとなった。

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  • 山城 都, 髙橋 怜子, 福田 充, 青木 久美
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 3-5
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    オオムギ黒節病菌保菌種子に対する乾熱処理および薬剤処理の併用による種子消毒効果を検討した。その結果,乾熱処理は処理時期に関わらず高い種子消毒効果を示し,チウラム・チオファネートメチル水和剤,酢酸,食酢などとの併用によってさらに高い防除効果が得られた。

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  • 島田 峻, 青木 一美, 西宮 智美
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 6-7
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    塩基性硫酸銅水和剤の散布によるオオムギ種子の黒節病菌汚染粒率低減効果について検討した。生育期に薬剤散布を行い,黒節病菌選択培地を用いて種子の汚染粒率を調査した結果,年次間差がみられたものの,出穂期以降3回の薬剤散布により汚染粒率の低減効果が認められた。また,散布時期が異なる処理区間で低減効果を比較したところ,穂揃期以降2回以上の薬剤散布により,汚染粒率低減効果が高いことが示唆された。

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  • 酒井 和彦, 植竹 恒夫, 庄司 俊彦
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 8-13
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    コムギ黒節病の防除対策技術を構築するため,本病に対する防除効果が高く,かつ,ほ場適応性を有する種子消毒法の検討を行った。黒節病菌を保菌しているコムギ「さとのそら」種子に対し,金属銀水和剤による浸漬処理および粉衣処理は,播種後の苗立ちおよび生育経過と防除効果から考察してほ場適応性が高く,実用性が高いと考えられた。また,銅水和剤による種子粉衣は,ほ場における苗立ちおよび生育経過は無処理と同程度であったが,防除効果には試験により差が認められた。次亜塩素酸ナトリウム液は防除効果が認められるものの,種子のロットによって苗立率が低下する場合があった。乾熱殺菌処理は苗立率および防除効果とも十分ではなかった。 冷水温湯浸漬は防除効果が認められる場合もあったが,苗立率が大きく低下する事例があることが示された。

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  • 酒井 和彦, 植竹 恒夫, 庄司 俊彦
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 14-17
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    コムギ黒節病の防除対策技術を構築するため,防除試験を2年間行った。1年目は生育期後半の薬剤散布による防除効果の検討を行った。止め葉抽出期以降に複数回の薬剤散布を行うことで病徴の発現を抑制できたが,採取した種子の保菌粒率低減効果は十分でないことが示された。2年目は本病に有効な種子消毒と出穂期前後の薬剤散布による防除効果を検討した。金属銀水和剤の湿粉衣による種子消毒と,止め葉抽出期以降の銅水和剤の3回散布を組み合わせる防除体系により,本病の病徴発現を抑制し,種子の保菌粒率を大きく低減できることが明らかとなった。

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  • 國友 映理子, 鈴木 菊雄, 牛尾 進吾
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 18-21
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    結露センサー付き複合環境制御装置{まもるんサリー,鈴木電子 (株) }は,結露センサーでハウス内の温度及び結露値を測定し,暖房機及び内張カーテンを制御してハウス内の湿度を低く抑える装置である。この装置を利用して,ミニトマト土耕促成栽培における好湿性病害の発病抑制効果について試験した。その結果,ミニトマト疫病及び葉かび病の発生が抑制された。

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  • 影山 智津子, 土井 誠, 芳賀 一, 松野 和夫, 古木 孝典
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 22-24
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    メロン退緑黄化病はCucurbit chlorotic yellows virus (CCYV) が引き起こすウイルス病で,タバココナジラミが媒介する。静岡県では2013年12月に温室栽培のメロンで初発生したが,防除対策を講じた結果,翌年2月には発生はみられなくなった。しかし,同年10月に再び地域を拡大して発生したため,メロンでの発生がなかった8ヶ月間に本ウイルスがどこに存在していたかを探るため,メロン温室周辺の雑草からのCCYVの検出を試みた。雑草からは従来のRT-PCR 法では検出できなかったため,新たに作成したプライマーを併用したnested RT-PCR法を試みたところ,特異的な増幅がみられ,検出が可能であった。本法によりメロン退緑黄化病の発生がみられた温室内外の雑草を調査したところ,調査した12科18種のうち6科11種の雑草からCCYVが検出され,これらは伝染源の一つとなる可能性が示唆された。

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  • 山内 智史, 窪田 昌春
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 25-28
    公開日: 2017/12/26
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    Damping-off of leaf lettuce (Lactuca sativa var. crispa) occurred in Ibaraki Prefecture in September, 2013. The causal agent was identified as Pythium aphanidermatum on the basis of morphology, suitable growth temperature and ribosomal DNA internal transcribed spacer (rDNA-ITS) region. We propose that P. aphanidermatum should be added to the pathogens of damping-off of lettuce. The degree of virulence, rot and wilt of leaves, and growth inhibition of plant, was more remarkable at relatively high temperature conditions.

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  • 金子 洋平, 福田 寛
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 29-33
    公開日: 2017/12/26
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    ナシ休眠期~鱗片脱落期の黒星病防除における散布適期を明らかにする目的で,2014~2016年の3カ年に自然感染下のナシ成木および黒星病菌分生子を塗布接種した苗木を用いた時期別防除試験を実施し,防除効果と腋花芽の生育状況の関係を調査した。その結果,自然感染下の成木の試験では2014年では3月15~28日頃の散布で,2015年では3月13~20日の散布で,2016年では3月13~26日の散布で高い効果が認められた。試験圃場のナシ腋花芽の生育段階では,いずれの年も催芽期~発芽期で高い防除効果が認められ,出蕾初期の生育段階の腋花芽が多い時期以降での散布では十分な防除効果が得られなかった。また,塗布接種した鉢苗を用いた腋花芽の試験においても催芽期~発芽期の散布が最も防除効果が高く,前述の結果と概ね一致した。

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  • 金子 洋平
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 34-37
    公開日: 2017/12/26
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    千葉県において,ナシ「幸水」の心腐れ症は生産現場で認識しにくく,消費者の産地に対する信用に関わるため,問題となっている。本症状は,薬剤だけでは完全な防除は難しいことから,耕種的防除も併せた対策が必要である。そこで,薬剤散布に加え,感染経路の一つと考えられる花かすの人為的な除去試験を行い,その効果を検討した。併せて,花かすからの胴枯病菌の分離調査を行った。その結果,花かすを除去した区における発症果率は2010年および2011年の試験で低下した。一方,2012年の除去効果は判然としなかった。また,この年は花かす組織から胴枯病菌が分離される頻度は低かった。

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  • 塩田 あづさ, 金子 洋平, 鈴木 達哉, 鈴木 健
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 38-40
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    ナシ (Pyrus pyrifolia var. culta) 樹体内におけるナシ萎縮病菌Fomitiporia torreyaeによる腐朽の伸長状況を明らかにするため,時期及び枝齢を変えた接種試験を行った。異なる時期にナシ萎縮病菌をナシ新梢に接種した結果,腐朽の伸長は7月が,11月,翌年4月より長かった。また,異なる齢の枝に接種した結果,腐朽は6~8年枝における伸長が最も長く,次いで5年枝,1~4年枝の順であった。ナシ枝にナシ萎縮病菌を接種した場合,腐朽は樹皮から近い位置と比較して,より内部でよく伸長した。

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  • 山岸 菜穂, 石山 佳幸, 清水 時哉
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 41-43
    公開日: 2017/12/26
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    キク白さび病に対するさし穂の温湯浸漬処理の効果について試験した。キク茎葉の温湯浸漬処理がキク白さび病の冬胞子堆に及ぼす影響を検討したところ,46℃および48℃の温湯に1~5分間浸漬する処理が有効と考えられた。一方,46℃5分間及び48℃3分間,5分間の温湯浸漬処理では茎葉の生長点に障害が認められた。次に,さし穂を46℃の温湯に1~5分間浸漬し,発病および障害発生の有無を検討した。その結果,46℃の温湯に3分間浸漬する処理により,発病が軽減され,生育への影響も少ないことが明らかになった。

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  • 蓑島 綾華, 吉澤 祐太朗, 太田 智子, 折原 紀子, 美濃口 薫, 堀江 博道, 廣岡 裕吏
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 44-47
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    In June 2012, a foot rot disease of nasturtium (Tropaeolum majus L.) cultivated in Kamakura, Kanagawa was found for the first time in Japan. The causal fungus was identified as Rhizoctonia solani AG-4 HG-I based on morphology and PCR analysis with specific primers. We propose to call the new disease “Kabugusare-byo” in Japanese.

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  • 中山 喜一, 和氣 貴光, 山城 都
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 48-51
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    ジャガイモマイクロチューバーを用いたトマトフザリウム株腐病菌の土壌からの検出について検討した。供試したジャガイモ4品種の中で「男爵薯」および「メークイン」が本菌に対する感受性が高かった。そこで,「男爵薯」のマイクロチューバーを供試し,土壌の汚染程度と発病の関係,本菌汚染土壌への植え付け日数と発病状況,トマト各種土壌病原菌のジャガイモに対する病原性を検討したところ,萌芽した植物体の茎基部と根の境界付近に形成される淡褐色~褐色の腐敗症状を重要な目印として,本菌を土壌から検出できる可能性が示唆された。

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  • 奥田 充
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 52-55
    公開日: 2017/12/26
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    The use of antifoam reagents in enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA) was examined to reduce troubles during the assay for plant virus detection. Antifoams, SI and PE-L were added to a washing buffer (WB), phosphate buffered saline with Tween® 20 (PBST) or a chromogenic substrate, p-nitrophenylphosphate (CS) solution for alkaline phosphatase. The absorbance values for Tomato spotted wilt virus, Zucchini yellow mosaic virus and Rice stripe virus (RSV) measured no difference between PBST with/without antifoams (0.1%) used as WB although those using CS containing antifoams showed higher values. PBST with SI was also effective for the simplified procedure for extraction of RSV. In conclusion, PBST with an antifoam SI is effective to improve operation efficiencies of ELISA.

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  • 土井 誠, 土田 祐大, 石川 隆輔, 片井 祐介, 多々良 明夫
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 56-59
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    タバコカスミカメNesidiocoris tenuis (Reuter) の成虫に対するトマトの育苗期または定植時処理殺虫剤の影響をポット試験により冬期と夏期の2回検討した。ネオニコチノイド系粒剤のジノテフラン,クロチアニジン,ニテンピラム,アセタミプリドでは補正死亡率50%以下に低下する期間は,冬期で28~50日以上,夏期で35日程度であった。一方,ホスチアゼートは冬期,夏期両方の試験において補正死亡率は低く,処理直後からタバコカスミカメを放飼可能と考えられた。また,スピロテトラマトとクロラントラニリプロールについては,夏期試験のみの結果であるが補正死亡率は最大でも50%以下であり,処理直後から本天敵を放飼可能と考えられた。

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  • 中野 亮平, 土井 誠, 石川 隆輔
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 60-64
    公開日: 2017/12/26
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    We evaluated the effect of the insecticides, pyrifluquinazon and pymetrozine, on the predatory mirid bug, Nesidiocoris tenuis (Reuter). The mortality of N. tenuis was not significantly different between both of the insecticides and control by two methods, insect-dip and tomato leaf-dip. In an experiment of insecticide application on tomatoes in a greenhouse, the density of N. tenuis in the pyrifluquinazon plot was significantly lower than in the control plot. No significant difference was shown in the pymetrozine plot compared to the control plot. In an experiment of insecticide application to N. tenuis on a tomato seedling in a cage under laboratory conditions, numbers of N. tenuis remaining on tomato in the pyrifluquinazon plot was significantly smaller than in the control plot although the number recovered over time. No significant difference was shown in the pymetrozine plot from the control plot. Mortality of N. tenuis was not significantly different between the treatment and the control plot. A similar result was shown in an experiment of released insects to the insecticide applied tomato seedling in a cage. These results indicate that pyrifluquinazon suppresses the density of N. tenuis by inhibiting its orientation behavior although both of the insecticides, pyrifluquinazon and pymetrozine, show little direct activation on the killing activity of N. tenuis.

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  • 石川 隆輔, 中根 健, 土井 誠, 中野 亮平
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 65-68
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    We examined the effect of insecticides on an important pest, Thrips palmi Karny, collected in Shizuoka Prefecture from three melon greenhouses in 2013 and ten melon greenhouses in 2015. Female adults were examined using a kidney bean leaf dipping method under laboratory conditions. The mortalities of T. palmi populations examined in 2013 were high with emamectin benzoate and pyridalyl on all populations, and were high with spinosad and spinetoram except for one population. However, mortality levels were low with cypermethrin, four neonicotinoid insecticides and abamectin on all populations. The mortalities examined in 2015 were at high levels with nitenpyram on two of ten populations, whereas at low levels with dinotefuran, spinosad, spinetoram, emamectin benzoate and pyridalyl, with a few exceptions.

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  • 櫻井 民人, 勝山 直樹, 津田 新哉
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 69-72
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    天敵昆虫アカメガシワクダアザミウマHaplothrips brevitubus (Karny) の放飼株から周辺株への分散性を果菜類4種 (イチゴ,ピーマン,ナス,キュウリ) について調べた。その結果,本種成虫は放飼後日数の経過とともに近接した周辺株へ移動したものの,放飼株からの分散性はあまり高くないことが示唆された。一方,本種の分散性は果菜類の種類によって異なり,イチゴやピーマンでは放飼株への高い定着性が認められたが,これらに比べてナスやキュウリでは近接株への速やかな移動が観察された。均一分布と仮定した密度になるまでの日数は,イチゴで最も長く,キュウリで最も短い傾向があった。放飼虫の残存率は,いずれの果菜類でも雄に比べて雌で高い傾向が認められた。以上の結果は,本種を生物的防除資材として利用する場合には,果菜類の種類ごとに放飼作業を検討し,数株あるいは株ごとに,雌の割合が高い状態で放飼する必要があることを示唆している。

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  • 小林 誠, 西村 浩志, 伊村 務
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 73-80
    公開日: 2017/12/26
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    イチゴのアブラムシ類防除を目的として,2種のアブラバチを用いた試験を実施した。ナケルクロアブラバチのマミー8頭/m2を3回放飼した区と無処理区でワタアブラムシの密度を調査したところ,放飼した区の密度指数は最低でも62.2であり防除効果が低かった。ナケルクロアブラバチとコレマンアブラバチのマミーをそれぞれ1頭/m2ずつ6回同時放飼した区と無処理区で密度を調査したところ,放飼した区のチューリップヒゲナガアブラムシの密度指数の最低値は14.5であり防除効果が認められた。2種のアブラバチのマミーをそれぞれ0.5頭/m2ずつ6回同時放飼した区と無処理区でワタアブラムシの密度を調査したところ,放飼した区の密度指数の最低値は8.4であり防除効果が認められた。以上から,2種のアブラバチのマミー0.5~1頭/m2の複数回同時放飼は,イチゴのチューリップヒゲナガアブラムシとワタアブラムシに対して防除効果が認められ,実用性があると考えられた。

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  • 長坂 幸吉, 日本 典秀, 上杉 龍士, 勾坂 晶, 光永 貴之
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 81-86
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    コレマンアブラバチ (以下コレマンとする) とナケルクロアブラバチ (以下ナケルとする) の併用によるアブラムシ防除効果を施設イチゴにおいて検証した。2014年作では発生初期のワタアブラムシ (以下ワタとする) に対して,両アブラバチを各1頭/m2で放飼した放飼区と無放飼区とでワタの個体数を比較したところ,放飼区では有意に個体数増加が抑制された。2015年作では,各アブラバチを0.5頭/m2で放飼した放飼区と無放飼区との間で接種したチューリップヒゲナガアブラムシ (以下チューリップとする) の個体数を比較したところ,放飼区での個体数は無放飼区に比べて有意に少なかった。また,同時に発生したワタに対しても,有意に個体数増加を抑制した。コレマンはワタのみにマミーを形成したが,ナケルはワタとチューリップの両方にマミーを形成した。これら2事例の結果から,コレマンとナケルの併用により両アブラムシが同時発生しても密度を抑制できる可能性が示唆された。

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  • 吉澤 仁志, 大河原 一晶, 櫻井 まさみ
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 87-90
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー

    群馬県内において採集したコナガ4個体群に対する各種薬剤の殺虫および食害抑制効果をキャベツ葉片浸漬法により調査した。その結果,すべての個体群に対して,フルベンジアミド水和剤,クロラントラニリプロール水和剤のジアミド系薬剤の殺虫および食害抑制効果は低かった。一方,スピネトラム水和剤,スピノサド水和剤,エマメクチン安息香酸塩乳剤,BT (kurstaki) 水和剤,フィプロニル水和剤は殺虫および食害抑制効果が高く,インドキサカルブ水和剤は食害抑制効果が高かった。また,嬬恋村2個体群のみの調査では,BT (aizawai) 水和剤の殺虫および食害抑制効果が高く,カルタップ水溶剤,トルフェンピラド乳剤は食害抑制効果が高かった。

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  • 國友 義博, 金谷 未央
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 91-92
    公開日: 2017/12/26
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    山梨県で採集したコナガのジアミド系薬剤を含む5殺虫剤に対する感受性検定をキャベツ葉片浸漬法を用いて行った。鳴沢村キャベツ3ほ場から採集したコナガでは,ジアミド系薬剤のフルベンジアミド水和剤に対する感受性が低下していた。また,甲州市塩山から採集したコナガでは,同じくジアミド系薬剤のクロラントラニリプロール水和剤に対しても,フルベンジアミド水和剤と同様,感受性の低下が見られた。一方,スピノサド水和剤,エマメクチン安息香酸塩乳剤,アセタミプリド水溶剤に対する感受性の低下は認められなかった。

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虫害の部
  • 西村 浩志
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 93-97
    公開日: 2017/12/26
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    定植直後および株養成期間中におけるニラ株元への温水かん注のロビンネダニに対する防除効果を明らかにするため試験を実施した。定植直後におけるかん水チューブによる側面処理では,無処理と比較して有意な防除効果が認められなかった。株養成期間中における株直上からの温水処理では,薬剤による慣行防除および無処理区と比較して有意な防除効果が認められた。また,捨て刈り時における温水処理がニラに与える影響を調査したところ,温水処理後1回目の収穫が13日遅延し,葉長が短くなる傾向が認められたが,その後の生育には特に問題がなかった。捨て刈り時の温水処理のニラに対する影響は小さいと考えられた。このことから,ニラの株養成期間中の株直上からの温水処理はロビンネダニに対する物理的防除法として有効であることが示唆された。

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  • 高木 素紀, 後藤 万紀, 久恒 和雅, 鹿島 哲郎
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 98-101
    公開日: 2017/12/26
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    茨城県のハスNelumbo nucifera栽培田の内部および周縁部に自生する11科14種の雑草と,ハス田排水路の野良生えハスを採集してレンコンネモグリセンチュウHirschmanniella diversaの寄生を調査したところ,5科7種の雑草および野良生えハスへの寄生が認められた。雑草では特にケイヌビエEchinochloa crus-galli var. echinataの8~9月の寄生数が多いことから,本種の重要な寄主であると考えられた。次いでミズアオイMonochoria korsakowii,タイヌビエE. phyllopogonnoへの寄生数が多かった。さらに,野良生えハスへの寄生数は最も多く,本種の個体群の増殖に有利に働くと考えられた。室内接種試験では,ケイヌビエおよびタイヌビエへの寄生・増殖が確認されたが,イネOryza sativaに対する寄生性は低かった。これらのことから,雑草および野良生えハスの防除やイネとの輪作は,耕種的防除法として重要な位置を占めると考えられた。

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  • 小澤 朗人, 内山 徹
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 102-104
    公開日: 2017/12/26
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    We tested the toxicity of 11 pesticides on the ladybird beetle Chilocorus kuwanae Silvestri, a predator of the white peach scale Pseudaulacaspis pentagona (Targioni) in tea fields by a contact method using tea branches. The organophosphate insecticide-methidathion was seriously harmful to the larvae and moderately harmful to the adults, the neonicotinoid insecticide-dinotefuran, pyrethroids insectiside-bifenthrin, and diafenthiuron were moderately harmful to the larvae. Cyantraniliprole, spinetoram, pyflubumide, fenpyroximatebuprofezin mixer, flufenoxuron and tolfenpyrad were not harmful to the larvae, although flufenoxuron might affect the emergence. Fenpyroximate-buprofezin mixer and pyrifluquinazon were not harmful to the adults.

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  • 河名 利幸, 大井田 寛
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 105-109
    公開日: 2017/12/26
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    千葉県内のナシ樹におけるチャノキイロアザミウマの発生消長を調査した。本種の発生は3月下旬から4月上旬に越冬世代と考えられる成虫の飛来によって始まり,6月の第2世代幼虫が発生するころから急増し,8月上中旬にピークとなった。その後新梢伸長停止と葉の硬化に伴い寄生数は減少したが,伸長を継続している新梢に集中的に寄生した。成虫は10月中旬にはほぼみられなくなり,幼虫は11月まで寄生が確認された。黄色粘着トラップへの越冬世代成虫の誘殺は地上50cmで多く,棚上50cmではほとんど誘殺されなかったこと,さらに本種はナシ主幹横および樹冠下に設置した地表面トラップに越冬成虫が捕捉されたことから,ナシの樹体下の土壌部で越冬していることが確認され,ナシ園内の土壌表面に近い場所で越冬していると推察された。

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  • 河名 利幸, 大井田 寛
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 110-112
    公開日: 2017/12/26
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    千葉県内のナシ園から採取したチャノキイロアザミウマについて,ナシ葉を餌とした場合の各発育段階の発育期間,産卵数,雌成虫生存日数について調査した。設定温度 (T) と発育速度 (発育日数の逆数;D) との直線回帰分析により,産卵から羽化まではD=0.0046T-0.0514 (r2=0.996) の式が得られ,同期間の発育零点は11.2℃,有効積算温度は228.6日度と算出された。雌の産卵前期間は,22~28℃では2~3日であったが19 ~16℃では6~10日と長かった。産卵数は22℃で最も多く約50個だった。産卵した雌の平均生存日数は28℃では15日,16℃では53日であった。

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  • 金子 政夫, 笹脇 彰徳, 石井 伸洋, 加藤 秀一
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 113-117
    公開日: 2017/12/26
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    The influence of weed management on the population of predacious arthropods: ants, arboreal and wandering spiders, ground beetles, and phytoseiid mites, was researched in apple orchards. As a result, the population of wandering and arboreal spiders was significantly increased in a condition of complete ground cover with natural weeds, compared to weeds partially controlled by herbicides only around apple trunks and stakes, and controlled by herbicides on the entire ground surface.

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  • 下田 武志, 日本 典秀
    2016 巻 (2016) 63 号 p. 118-121
    公開日: 2017/12/26
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    A simple method for rearing native predatory mites in greenhouses by growers themselves may contribute to biological control against spider mites and/or small pest insects. We investigated the rearing efficiency of a native predatory mite (Neoseiulus womersleyi) on potted kidney bean plants infested with two-spotted spider mites Tetranychus urticae or T. pueraricola in a greenhouse. We obtained many predator individuals from T. urticae-infested bean plants, when offering them additional prey in the experiments; obtaining 2443 individuals from 5 female founders after 24 days, and 300 individuals from 2 females after 28 days. Without additional prey, we could obtain 223 individuals from one female on T. urticae-infested bean plants after 28 days, and 37 individuals from one female on T. pueraricola-infested bean plants after 18 days. These results indicated that kidney bean plants infested with either prey mite are potentially useful for simple rearing of N. womersleyi in a greenhouse.

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研究発表会講演要旨
新たに発生が確認された病害虫
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