2017 年 2017 巻 64 号 p. 27-29
メロン退緑黄化病はCucurbit chlorotic yellows virus(CCYV)が引き起こすウイルス病で,タバココナジラミが媒介する。静岡県では2013年12月に温室栽培のメロンで初発生したが,根絶を目指した対策により発生はみられなくなった。しかし,翌年秋に再び地域を拡大して発生したため,メロンでの発生がない時期の感染植物を探索した。2014年度秋作~冬作で本病が初発生した2地域で,2015年8月にメロン温室周辺で生育している植物を調査したところ,多年生雑草のカラスウリからCCYVが検出された。CCYV が感染したカラスウリを接種源として,タバココナジラミを用いた媒介試験でメロンへの感染を成立させたことから,退緑黄化病の感染源となることが明らかとなった。