関東東山病害虫研究会報
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畑作物・野菜の虫害
次世代型バンカー資材キットによる施設ピーマンおよびナスでのアブラムシ類に対する防除効果
長坂 幸吉日本 典秀光永 貴之上杉 龍士有本 誠手塚 俊行小原 慎司伊藤 健司
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2018 年 2018 巻 65 号 p. 96-102

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抄録

施設野菜に共通した害虫であるアブラムシ類防除のために,次世代型バンカー資材キットが開発されている。この資材キットでは,コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチを併用することで多様なアブラムシ類への対応を可能とし,ムギ株上にマミーと代替寄主アブラムシを付着させたバンカー型製剤により生産者が簡易にバンカー法を実施できるように工夫されている。次世代型バンカー資材キットのうちマミー製剤(2種アブラバチ混合剤)とバンカー型製剤(ともにコレマン0.5頭/m2,ナケル0.5頭/m2)を用いて施設ピーマンと施設ナスのワタアブラムシに対する防除効果を確認した。約0.5 aのビニールハウス(0.4 mm目合いの防虫ネットを展帳)にピーマンあるいはナスを作付け,天敵資材を処理したハウスと無処理のハウスでのアブラムシ類の密度推移を比較した。混合マミー製剤を用いた施設ピーマンでは3~4日間隔の5回設置により,施設ナスでは6回設置により,ワタアブラムシの増加を抑制した。バンカー型製剤を用いた施設ピーマンでは10日おき3回設置でワタアブラムシの増加を抑制したほか,第3回設置の7週間後においてもモモアカアブラムシの増加を抑制した。施設ナスでは,ワタアブラムシの増加を抑制したほか,第3回設置3週間後においてもジャガイモヒゲナガアブラムシの定着を抑制した。以上の4事例は,次世代型バンカー資材キットが施設園芸のアブラムシ類対策として有用な資材となる可能性を示唆している。

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© 2018 関東東山病害虫研究会
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