2019 年 2019 巻 66 号 p. 18-21
2017年9月,東京都多摩地域で育苗中のノラボウナ(Brassica napus L.)に葉が黄化し枯れ込む症状が発生した。病斑部位から細菌を分離したところ,黄色で粘凋の集落を呈する細菌が優占的に分離された。分離細菌をノラボウナおよび他のアブラナ科植物に接種したところ同様の症状が再現された。また,細菌学的性質および16S rRNA遺伝子の解析から分離細菌をXanthomonas campestris pv. campestrisと同定した。以上の結果から,本病をノラボウナ黒腐病とすることを提案する。