伊豆・小笠原諸島で発生した樹木の葉を侵す病原藻類と関連する地衣類

抄録

東京都の伊豆諸島と小笠原諸島において，14種の樹木の葉を侵す病原藻類と関連する地衣類を採集した。藻類では白藻病藻のCephaleuros biolophus，C. japonicusおよびC. virescensの3種，粉藻病藻のPhycopeltis epiphytonとPhycopeltis sp.の2種，またヒサカキを侵す裏藻病（新称）藻のStomatochroon に所属する1種を採集した。地衣類では白藻病藻を共生藻とするアオバゴケ（Strigula smaragdula）を採集した。これらは緑化樹木では美観を損ね，切枝栽培では商品価値を減じた。