2023 年 70 巻 p. 71-74
侵入害虫であるツマジロクサヨトウについて,国内で栽培されているイネ科作物品種を餌とした場合の発育について調査した。トウモロコシのうち飼料用トウモロコシ2品種(「ゴールドデント」および「P8025」),食用トウモロコシ1品種(「ゴールドラッシュ」),ソルガム(「ハイブリッドソルゴー」),イタリアンライグラス(「ワセユタカ」)の葉を本種の幼虫に給餌し羽化まで飼育した。全ての作物・品種において本種は羽化まで発育したが,ソルガムで飼育した個体の生存率は他の2作物4品種に比べ有意に低く,イタリアンライグラスは発育期間が最も短く蛹体重が有意に重かった。トウモロコシについては,「P8025」における発育期間が他の2品種に比べ有意に長く,羽化個体の産卵数は「ゴールドデント」が多かった。以上より,作物間で,また同じ作物でも品種間で発育に差があること,幼虫期に摂食した品種が産卵数に影響を及ぼすことが明らかとなった。