抄録
交信かく乱剤 (トートリルア剤) を用いたチャのハマキムシ類による巻葉被害の軽減効果について調査を行った。茶園で交信かく乱剤を大規模 (2.4ha) 処理した上に殺虫剤を追加散布したところ, 巻葉か所数は殺虫剤のみによる防除の50%以下に抑えられた。また交信かく乱剤の小規模処理 (40a) では, 巻葉か所数は殺虫剤無散布の20%以下に, 殺虫剤のみによる防除の60%程度に抑えられた。これらのことから, 交信かく乱剤は処理面積が2.4haと40aの規模の大小にかかわらず, 高い巻葉被害抑制効果があることが確認された。