関東東山病害虫研究会報
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生物農薬を用いたイネ種子伝染性病害の体系防除
松本 みゆき渡邊 健
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2003 年 2003 巻 50 号 p. 17-20

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抄録

イネもみ枯細菌病, 苗立枯細菌病を対象に開発された非病原性細菌水和剤 (Pseudomonas spp. CAB-02菌株) と, イネばか苗病を対象に開発された Trichoderma atroviride 製剤の併用によるイネ種子伝染性病害の体系防除を検討した。両剤ともに, 200倍希釈になるよう調製した混合液を用いて催芽時浸漬処理したところ, イネばか苗病, もみ枯細菌病および苗立枯細菌病に対して高い防除効果が認められた。また, T. atroviride 製剤は, 単独処理で苗いもちや育苗時に発生する苗立枯病に対しても有効であることから, 両剤を併用することにより各種イネ種子伝染性病害の体系防除が可能であると考えられる。

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