関東東山病害虫研究会報
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メロンえそ斑点ウイルスのメロンへの感染と果肉劣化との関連解析
久保 周子竹内 繁治長岡(中薗) 栄子一木(植原) 珠樹竹内 妙子大村 敏博
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2005 年 2005 巻 52 号 p. 47-50

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抄録
メロン果肉の劣化とメロンえそ斑点ウイルス (MNSV) 感染との関係を検討した。葉に病徴が認められた株の果実 (発病株由来果実) と病徴が認められない株の果実 (健全株由来果実) の糖度を比較したところ, 発病株由来果実の糖度は, 健全株由来果実に比べ1.5度程度低く, 外観上健全な果実でも糖度の低下が見られた。また, 発病株由来果実のウイルス濃度を症状別に調べたところ, 無症状の部位からはほとんどウイルスが検出されないが, 空洞及びスポンジ症部位からは高濃度にウイルスが検出され, これら症状はウイルスの増殖による可能性が認められた。以上より, 果肉劣化や糖度の低下は, MNSVの感染により引き起こされるものと考えられた。
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