抄録
茨城県内で発生したチオファネートメチル剤耐性ダイズ紫斑病に対して有効な薬剤防除方法について検討した。その結果, 単剤としては, アゾキシストロビン水和剤2000倍液散布, イミベンコナゾール粉剤4kg/10a散布およびシメコナゾール水和剤1000倍液散布処理で実用的な防除効果が得られたが, イミノクタジンアルベシル酸塩水和剤1000倍液散布処理の防除効果は認められなかった。また, 新たな耐性菌の出現抑制のため, 系統の異なる剤を組み合わせた2回防除では, 開花20日後に1回目の防除としてアゾキシストロビン水和剤2000倍を散布し, 開花30日後に2回目の防除として, イミベンコナゾール粉剤4kg/10aまたはイミノクタジンアルベシル酸塩水和剤1000倍液を散布すると, アゾキシストロビン水和剤2000倍液を2回散布したのと同等の防除効果が得られた。