抄録
千葉県内の促成栽培及び抑制栽培のキュウリで発生したキュウリ褐斑病菌のアゾキシストロビンに対する感受性を検定したところ, 促成栽培では100%, 半促成栽培では76.7%, 全体では86.7%が耐性菌であった。耐性菌に対するアゾキシストロビン剤の防除効果はほとんど認められなかった。次に, チオファネートメチル, ジエトフェンカルブおよびプロシミドンに対する感受性を検定した。チオファネートメチルに対しては, 耐性菌が全体の90.6%を占めた。ジエトフェンカルブに対しては, 感受性菌が55.9%, 弱耐性菌が13.4%, 中等度耐性菌が17.3%, 強耐性菌が13.4%であった。プロシミドンに対しては, 感受性菌が95.3%であった。ジエトフェンカルブに弱~強耐性でプロシミドン感受性または耐性の菌株に対するジエトフェンカルブ・プロシミドン剤の防除効果はジエトフェンカルブ, プロシミドンの両剤に感受性の菌株に対する効果に比べて劣った。