東北大学
首都大学東京
2019 年 86 巻 2 号 p. 225-236
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本稿は、日・中・韓・英の四言語の文献・資料の検討を通じ、東アジアの「大学」概念・アイデンティティが、この地域に存在する複数言語による多元的な翻訳を伴う思索において、どのように定義され、変容し、そこにどのような展望と陥穽が想定されるかを、その基盤となる国際社会に注目して、19世紀半ば以降の東アジアにおける近代大学の移植が本格化した時期から冷戦期までと、その後現在までとの時代区分をしたうえで検討する。