大阪大学(院生)
2022 年 89 巻 4 号 p. 642-654
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本論では、文科省「生命(いのち)の安全教育」モデル教材の内容をフェミニズム理論の視点から分析し、その論理体系を明らかにした。本教材は、DV・性暴力の被害者を非難する神話を問い直す点で一定の意義を有しながらも、家父長制や異性愛主義といった権力構造を不問に付していた。そうした両義的性格は、「男女共同参画」という政策概念自体の限界に由来すると同時に、国家的人口政策としての少子化対策にも矛盾なく接続されうるものである。
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