教育実践学研究
Online ISSN : 2436-0945
Print ISSN : 1880-2621
環境倫理の視点を導入した体験型環境学習の実践
ー総合学科高校における自然との一体化体験の実践を通して一
山本 容子
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 15 巻 p. 39-52

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抄録

本研究では,ディープ・エコロジー思想を導入した環境教育プログラムを開発・試行し,生徒の反応や実践的課題を探り,環境倫理の視点を導入した環境教育のあり方を検討する基礎的な知見を得た。「身近な植物との一体化体験」ワークを本プログラムの中心に据え,高校福祉における体験型環境学習のプログラムを構成した。短時間のプログラムであり,また,実施高校の種々の条件に規定された事倒的実践ではあるが,ディープ・エコロジー思想の「自然との一体化」という目標,高校福祉の「レクリエーションの手法の実感的理解」という目標が多くの生徒で達成され, 自然との一体化による自己実現への到達」が一部の生徒で達成された。また,地域や学校の実態に即したものであれば,ディープ・エコロジー思想を導入した環境教育プログラムが生徒に違和感なく受け入れられることが明らかになった。

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© 2011 教育実践学会
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