1979 年 10 巻 1 号 p. 57-65
ヒト血清中のHLA抗体検出法として, 間接血球凝集反応を用いて検索し, 併せて, 細胞毒性試験との相関性についても検討を加えた。O型ヒトリンパ球, 同顆粒球を比重遠心法によって分離し, リンパ球はNIHのLymphocyte cytotoxicity test(以下LC testと略)法によってそのHLA型を確認した。分離し, 型を確認したリンパ球, 顆粒球はそれぞれ可溶性の抗原にして, 固定ヒツジ赤血球に感作させた。LC testによって陽性とされた血清は, 間接血球凝集反応においても, 8∿64倍希釈血清で凝集を示し, 陰性とされた血清では凝集が認められず, LC testと間接血球凝集反応との間に相関関係が確認された。