九州病害虫研究会報
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原野開墾畑におけるダイコン根腐病に関する研究
I.畑土壌から分離されRhizoctonia属菌のダイコンに対する病原性
吉田 政博小林 研三
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1986 年 32 巻 p. 53-57

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抄録
ダイコン畑土壌から分離したRhizoctonia属菌についてダイコンに対する病原性を検討した。幼植物に対する病原性はR,solaniAG-4が最も強く,特に激しい出芽前立枯を起こした。また,R.solaniAG-1,2-2およびR.oryzaeタイプの菌は菌株間に差が見られるが,出芽後の立枯を起こした。肥大したダイコン根部に対しては,R.solaniAG-2-2が最も強く激しい根腐病を起こし,次いでAG-4であったが,両者の病斑の症状は異なった。また,R.solaniAG-1および2核RhizoctoniaのAG-Bは表面に菌核を形成したのみであった。一方,R.solaniAG-2-2はダイコンの生育ステージにより発病様相が異なり,播種後14-21日までは胚軸に感染し易く立枯の原因となり,それ以後は根腐病の発生へと進展した。従って,ダイコンの生育に伴い主に関与するRhizoctonia属菌や症状は異なることが考えられる。
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