九州理学療法士学術大会誌
Online ISSN : 2434-3889
九州理学療法士学術大会2024
セッションID: P12-3
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セッションポスター12 日常生活活動
Physibo gaitとADLとの関連性について
瀬戸 亮一和田 純治平林 克得石川 諒下山 幸佑鈴木 雅也
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抄録

【背景および目的】 当院では令和元年9月からPhysibo gait (以下、Physibo)を導入し、患者様の歩行能力の向上に努めている。Physiboの歩行能力向上についての報告は散見しているが、日常生活動作 (以下、ADL)と関連付けた報告は少ない。今回、Physiboを使用することで、患者のADLの向上に繋がるのか検証した。 【対象】 (使用/非使用群) 当院回復期病棟に入院した患者 (R5.4~R6.3)Physiboを使用した群10名 (年齢81歳、運動器5例、脳血管4例、廃用1例)と非使用群10名 (年齢82.9歳、運動器5例、脳血管4例、廃用1例)に分けて調査した。 在棟日数 運動器 (68.4/55.4)、脳血管 (118.7/101.0)廃用 (87/81) Physibo回数 運動器:11.6回 脳血管:15.5回 廃用:12回 非使用群は、使用群と人数、年齢、疾患、入棟時初期のFunctional Independence Measure (以下、FIM)の点数を合わせて選出した。 【方法】 2郡間の入棟時と退院時の運動器FIMの点数の向上率をマン・ホイットニーのU検定を用いて比較した。有意水準は、5%未満とした。 【結果】 (使用群/非使用群) 入棟時運動器FIM (37.4点/35.7点) 退院時運動器FIM (82.2点/57.4点) 向上率 (168%/70%) 使用群と非使用群では、使用群の方が運動器FIMの向上率は有意に高かった (P<0.05)。 【考察】 今回、Physiboの使用の有無で運動器FIMの向上率に差があることが示唆された。Physiboを使用する事により、病棟内での早期歩行自立が促された結果、離床拡大や身体機能の向上に繋がり、運動器FIMの点数向上に寄与できたのではないかと考える。 【結語】 今回は症例数が少なく、疾患別での取り組みが出来なかったが、今後は症例数を増やし疾患別で効果に差が出るのか検討していきたい。 【倫理的配慮】 本研究参加者には、研究目的、方法、参加は自由意志で拒否による不利益はないこと、及び、個人情報の保護について、文書と口頭で説明を行い、書面にて同意を得た

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© 公益社団法人 日本理学療法士協会 九州ブロック会
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