抄録
本研究は高次脳機能障害者の自宅復帰向上へ向けた予備的調査を目的に行った。対象は、当院回復期リハ病棟に入院したCVA患者139名の内、失語症のみを有する患者、痴呆症の疑いのある患者、四肢麻痺、失調症を呈した患者を除いた112名とし、高次脳機能障害の有無に分け実施した。 検討の結果、高次脳機能障害を有する患者は、高次脳機能障害のない患者に比べB.I.得は有意に低く、入院期間は長期化する傾向を示した。また自宅復帰率は低くなる傾向を示した。 回復期リハ病棟の目的である実用的ADLを獲得しての自宅復帰率向上へ向けた取り組みを考察した。