九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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第25回九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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属性による福祉用具・住宅改修に対する関心度の違い(第1報)
佐賀県バリアフリーモデル住宅見学者アンケートから
*北島 栄二東内 順子森 啓一郎竹下 美子福井 真弓
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p. 61

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抄録
バリアフリーモデル住宅見学講座アンケートを集計した。全般的な感想は「参考になった」と肯定的な回答が多かった。住宅設備の中で最も関心度が高い項目は天井走行リフト(以下、リフト)であった。他機関の調査研究の結果、リフトは「知らない」との回答の割合が高かった。また、自分の体が不自由になったときの使用意向(年齢階層別)に関しては、特に「70歳以上75歳まで」の年齢階層での利用意識は他の年齢階層より低い結果であった。本アンケートで最も関心度が高い項目であるリフトについて年代群別(30歳代以下群2,074名、40_から_50歳代群1,091名、60歳代以上群1,514名)で比較し、群間に有意差(p<0.0001)を認めた。リフトに高い関心度を示したことは講座として適切であったと考えられるが、年代群別の比較は若い年代に比べ60歳代以上群が低かった。斎藤は福祉用具を使う側とそれを取り巻く意識レベルを4段階に設定している。60歳代以上群は「機械(リフト)は冷たい。介護は暖かい人の手で。」という意識を持っているとも推測される。今後、受講者の属性の違いによる意識差にも配慮し、適切な説明をおこなうことを課題とする。
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© 2003 九州理学療法士・作業療法士合同学会
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