九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
Online ISSN : 2423-8899
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第25回九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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身体障害者療護施設で施設活動の一環として行っている理学療法の紹介
*砂川 みちる中川 尚子岩瀬 裕幸坂口 雅子原 温子山口 由佳子中山 いずみ大平 すみか佐藤 崇原  寛道
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p. 62

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抄録
 複合施設である利点を生かし、身体障害者療護施設入所者に施設活動の一環として開設より1年間、併設されている重症心身障害児施設の理学療法士が複数参加し、理学療法を行った。頻度は入所者一人あたり週1回20分程度。集団または個別理学療法・自主訓練指導などを6名の理学療法士が担当を固定せずに行った。一般的に、身体障害者療護施設入所者に対してのリハビリテーションは心身機能・構造と運動・移動能力を維持する目的や、生活の充実・対人関係の向上などが中心と考えられている。しかし1年間の実践を通し、身体障害者療護施設入所者であっても維持的な目的だけでなく、改善という積極的な目標を持って理学療法を行い、活動制限・参加制約の改善を得ることが出来ると確認できた。効果が確認されたケースを一部紹介し、その要因について考察を加えた。こういった効果を期待する他にも、進行性の疾患を有していたり、老化に伴う合併症の発現で継続的なリハビリテーションが必要とされるケースもあり、当施設では今後も理学療法を施設活動の一環として継続していく予定である。
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© 2003 九州理学療法士・作業療法士合同学会
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