健康食品の中には効果を高め、商品価値を上げる目的で医薬品成分等が含有されている事が有り、この様な医薬品成分等による健康被害が懸念されている。又、危険ドラッグは飲用や吸引等により多幸感や陶酔を高めるものとして販売され、麻薬や覚せい剤等に作用が類似する薬物が含有されている事から、社会問題になっている。この様な健康食品や危険ドラッグ等は含有されている化合物が未知である事、品質が一定ではない事、分析に使用出来る試料量が場合によって僅少である事等の特徴が有る。そこで、本稿では上記の様な特徴を踏まえ、健康食品や危険ドラッグ等を分析試料として取り扱う際の留意点等を紹介する。