蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
DNA バーコーディングおよび成虫形態から明らかとなったネマルハキバガ科(鱗翅目:キバガ上科)のミカンを加害する日本未記録種と新たな寄主植物の記録
大島 一正坂巻 祥孝井上 広光新井 朋徳ADAMSKI David
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2018 年 69 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

ネマルハキバガ科はキバガ上科の中でも最も分類が困難なグループの一つであり,寄主の記録がある種は既知種の10%以下に限られる.我々は鹿児島県の温室においてウンシュウミカン Citrus unshiu (Swingle) Marcowicz の早期落果を引き起こした小蛾5個体を精査し,うち4個体が日本未記録のイナーナネマルハキバガ(新称) Lateantenna inana (Butler, 1881) n. comb.,残りの1個体がウスオビネマルハキバガ L. decolor (Meyrick, 1907) であることをDNAバーコーディングと成虫形態から確認した.また,広島県においてカキノキ Diospyros kaki Thunberg の樹皮下から得られた小型蛾類の飼育により,L. decolor がカキノキの形成層も摂食することを確認した.さらに本論文では,L. inana に加えて,Lateantenna scotia Turner, 1947 n. comb. も Blastobasis Zeller, 1855 から Lateantenna Amsel, 1968 へと属の移動を行った.

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© 2018 日本鱗翅学会
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