日本物流学会誌
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階層分析法による宅配便利用者の選好構造に関する研究
永岩 健一郎
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1995 年 1995 巻 4 号 p. 112-123

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抄録
現在、宅配便市場は、民間企業2社と官業の郵便小包の寡占状態が一層進んでおり、3社による激しい集荷合戦が繰り広げられている。宅配業者の集荷戦略である高付加価値なサービスは、利用者が本来求めているレベルや内容であるとは限らない。
そこで、本研究においては、宅配便のサービスに対しての利用者の意識を調査するためにアンケートを行った。
その結果から、利用者の宅配業者選択構造の検討を行い、利用者の選好構造の要素を定量的に分析することを目的とした。そこで、階層分析法の適用を検討し、業者選択の階層構造を仮定した。各利用者に、仮定した階層構造に基づいて、アンケートを行った。利用者毎に階層分析法を適用し、選択率が3社の市場シェアとほぼ一致する結果が得られた。階層構造の有効性が明らかになり、各要素間のウエイトを定量的に評価した。
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