抄録
「おもてなし」という我が国特有の概念に着目し,消費者による利他的な目的でのサービス消費の構造を,「価値の共創」「顧客間相互作用」といった概念を手がかりにモデル化した。ロジスティック回帰モデルを用いて,アンケートデータを分析した結果,「顧客間相互作用」と「店舗側のサービス提供」の間に交互作用効果を確認した。さらに,もてなす相手や利用する業態によって,交互作用効果の特徴に違いがあることも明らかになった。これらの知見に基づいて,飲食店における業態レベルでのサービス・マネジメントについて議論した。