計量国語学
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特集論文A
受動態に関わる機能動詞の研究
「あつめる」と「くらう」との比較を中心に
小山田 由紀
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 31 巻 2 号 p. 84-98

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抄録
本稿は,受動態に関わる機能動詞について考察するものである.これらの機能動詞は,一様に同じ働きを担っているわけではなく,それぞれに特徴があると考えられる.そこで,辞典の記述やコーパスの調査によって,機能動詞の特性の違いを明らかにすることを試みた.まず概念的な考察によって機能動詞の特性を捉え,さらに,その結果を踏まえて,計量的な考察を行った.計量的な考察においては,出現分野からみた機能動詞の分布・機能動詞の名詞部分・機能動詞結合主格と能動主体との組み合わせという3 つの観点が有用である.以上の考察から,受動のタイプ,名詞部分の特徴,文体や評価極性など,機能動詞の特性の違いが明らかになった.
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© 2017 計量国語学会

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