計量国語学
Online ISSN : 2433-0302
Print ISSN : 0453-4611
2021年度テーマ特集 新しい計量的語彙研究
英語由来語彙を公共コミュニケーションでどう運用するべきか
国調査のデータを活用した福祉言語学的考察
久屋 愛実
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 33 巻 3 号 p. 130-145

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抄録

本稿は,英語由来の語彙(外来語)が公共コミュニケーションにおいてどのように運用されるべきか,福祉言語学の視点から論じる.そのために,ロジスティック回帰分析を援用して,これまでに蓄積されてきた外来語に関する全国調査のデータを統合し,新たな視点からの検討を行う.分析の結果,(1)音訳借用語を使うことに関する意識(音訳借用語に対する「選好度」)は一般市民と自治体職員の間で異なること,(2)一般市民の音訳借用語の「理解度」は当該語彙に対する「選好度」とは必ずしも一致しないことが確認された.これらの結果から,公共コミュニケーションの実践において情報発信者側が上記のデータを解釈・活用する際に留意すべき点について考察した

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