計量国語学
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論文B
カタカナ語「ソフト」の形容動詞化と類義語の意味変化
類義語「やわらかな」「柔軟な」との比較から
陳 暁静
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 33 巻 8 号 p. 586-601

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抄録
『朝日新聞』のデータベース(ビジュアル聞蔵Ⅱ)を用いた調査によれば,カタカナ語「ソフト」は「ソフトハット」が山高帽に対し柔らかな「中折帽」を表す名称として導入され,その「ソフト」が次第に形容する対象と意味範囲を広げ,やがてナ形容詞「ソフトな」を生んだ.この成立以後,外来語とそれを修飾する新しい表現型を獲得した.また,類義分野では「やわらかな」の領域を浸食したが,「柔軟な」の領域とは関係しなかった.
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© 2023 計量国語学会

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