松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
術前経カテーテル的血管塞栓術が有用であったエナメル上皮腫の一例
篠原 祐樹謝花 正信堀 郁子石倉 信造多賀 智治吉田 学
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2006 年 10 巻 1 号 p. 61-65

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抄録
71歳男性.右下顎部の腫脹・疼痛・知覚鈍麻を主訴とした.下顎部CTでは,右下顎部臼歯部に嚢胞壁を伴う多房性嚢胞性腫瘤を認め,嚢胞内部には出血がみられた.以上より,エナメル上皮腫および腫瘍内出血を疑い,腫脹部より穿刺を行ったが,腫脹は再び増大した.そこで,術中の出血量軽減目的で経カテーテル的血管塞栓術(TAE)を行った.TAE後,右下顎部の腫脹は縮小し,術中迅速病理診にてエナメル上皮腫の診断を得たため,腫瘍切除・摘出を行った.
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© 2006 松江市立病院
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