松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
区画性網膜色素変性症の1例
浜本 順次小松 直樹松尾 好恵佐々木 勇二井上 幸次
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ジャーナル オープンアクセス

2006 年 10 巻 1 号 p. 57-60

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抄録
68歳男性.患者は夜盲や視力障害など自覚症状はなかったが,前医にて糖尿病網膜症,網膜色素変性症を指摘され,著者らの施設へ紹介となった.眼底所見では両眼の鼻側と耳下側にかけ色素沈着を伴う網膜絡膜変性病巣がみられ,視野所見では両眼とも網膜絡膜萎縮病巣に対応して,耳上側の視野欠損を認めた.また,正常網膜には糖尿病網膜症がみられ,網膜電図ではa波ならびにb波が減弱し,negative typeを示した.以上より,糖尿病網膜症に合併した区画性網膜色素変性症と診断し,定期的に経過観察中である.
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© 2006 松江市立病院
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