抄録
患者が施設や自宅に退院しサービスを利用する場合、退院先での援助の参考になるように看護サマリーをケアマネージャーに渡しているが、看護師によって記入方法は様々である。一方「病院から家庭へもっとつなげることができたらよい」とのケアマネージャーからの意見もあり、継続看護を行うための情報が十分に伝わっていないのではないか、看護師が提供している情報とケアマネージャーが必要としている情報には差があるのではないかと考えられた。そこで、ケアマネージャーと看護師にサマリーに関するアンケート調査を行い、ケアマネージャーの求めている情報を明らかにし、サマリーの記入方法を検討した。その結果、ケアマネージャーの求めている情報の多くは既にサマリーに記入している内容であり、必要なのはサマリー記載の標準化であるとわかった。サマリーの記載方法を標準化したことで、ケアマネージャーが求めているサマリーに近づき、よりよい継続看護へとつなげられた。また、看護師の継続看護への意識づけにも繋がったことが明らかとなった。