抄録
2010-2011 年の冬季に当院小児科で入院治療を行ったRespiratory syncytial virus(以下RS ウイルス)感染症例の臨床的検討を行った。対象は男児32 例、女児38 例の計70 例、年齢は日齢12 から3 歳6 カ月であった。12 カ月以上が29 例(41.4%)となっていた。RS ウイルス迅速検査陽性例は検討期間中の入院症例の24.5%、肺炎、気管支炎の診断での入院症例の53.8%と高い比率を占めていた。0~3 カ月、4~11 カ月、12 カ月以上の3 群で比較検討した結果、紹介率は各群とも4 割前後と大きな差はみられなかったが、低年齢でRS ウイルス迅速検査が行われている比率が高い傾向がみられた。RS ウイルス感染に典型的な喘鳴は0~3 カ月と12 カ月以上で少ない傾向がみられた。0~3 カ月では比較的症状が軽い段階で入院となっており、12 カ月以上では検査の異常や、高熱が持続するなどの理由で入院となる症例が多い傾向がみられた。RS ウイルス感染は小児科において非常に重要なものであり、予防、治療法が確立されることが期待される。