抄録
骨粗鬆症や骨転移性癌のような骨吸収症状に対し,bisphosphonate やdenosumab のような骨吸収抑制剤が使用されている.しかし,これら骨吸収抑制剤は,まれに顎骨壊死を引き起こすことが知られている.症例は,62 歳女性.denosumab 投与経験のある乳癌患者で,広範囲の下顎骨壊死を生じ,近医歯科医院より当科紹介となり,保存的に経過観察を続けている.骨吸収抑制剤投与により生じた顎骨壊死への対処,および頻用されるbisphosphonate とdenosumab の相違について文献的考察も加えて報告する.