抄録
がん疼痛に対しては世界保健機構(World Health Organization:以下WHO)の提唱する除痛ラダーに基づいて薬物療法が行われているが,転移性骨腫瘍に起因する疼痛は,体動時の突出痛や神経障害性疼痛の混在により,薬物療法単独では除痛困難であることが多い.今回,仙骨転移性骨腫瘍に起因する突出痛により,放射線治療に必要な体位保持が困難であり,オピオイドの増量も副作用により困難であったため,持続硬膜外ブロックを用いて良好な除痛が得られた症例を経験した.神経ブロックは侵襲的処置ではあるが,患者の生活の質を保つために患者のrisk-benefit に常に配慮しながら行うことが重要であると考えられる.